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該当する病気をお選びください。病気の説明と有効な薬剤をご案内します。

うどんこ病

うどんこ病
発生時期について
4~11月(5~7月、9~10月に多く発生)
寄生する植物
草花、野菜、樹木などほとんどすべての植物
被害症状について
なんとなく全体がうっすら白くなり、次第に濃くなりうどん粉をまぶしたようになる症状が葉や花首に発生します。葉の表面が覆われると光合成が阻害されたり、葉から栄養を吸収されるので生育不良になり、花が咲かない、野菜では食味が低下する、果実が肥大しない、ひどい場合には枯死するなどの被害があります。
発生の特徴について
胞子が風で運ばれ、若い葉や枝、花首、蕾に寄生し、多くの植物に発生します。うどんこ病には多くの種類があり、中には色々な植物に寄生する種類もいますが、主にはそれぞれ違う植物に寄生します。例えば、バラのうどんこ病はバラにしか発生しません。もう一つの特徴としてうどんこ病は生きている植物にしか寄生しません。しかも植物体表面でしか繁殖することができないので菌糸や胞子が繁殖するところが見え、発病の初期でも肉眼で見つけることができます。涼しく湿度が低いと繁殖しやすくなるので、春から秋(夏期高温時を除く)にかけて発生しやすく、特に風通しの悪いところなどでは多発します。逆に雨が続くようなときには発生が少なくなります。
防除方法について
バラは、手軽に使えるエアゾール剤では殺虫殺菌剤のベニカX、オルトランCやベニカDX、殺虫殺菌スプレー剤のベニカXスプレー、ベニカXファインスプレーが効果的です。うどんこ病は葉の表面で繁殖するので発生初期ならサプロール乳剤、カリグリーンなどの散布も有効です。ただし、葉の養分が吸収されるので、病気が進行している場合は表面の胞子を退治してもその部分は灰色っぽく色が抜けたようになります。また、チッ素過多により植物体が軟弱化している場合なども発生しやすくなるので肥培管理を適切にしてバランスの良い肥料やりを心がけます。
豆知識
うどんこ病は生きた植物にしか寄生しません。すると、冬場植物が枯れているときはどうしているのでしょうか?うどんこ病が発生すると白い粉のように見えますが、これは胞子で、春~秋にかけてつくられ、風などで飛ばされて広がります。実は、冬は胞子をつくらないので肉眼では見えませんが、バラなどの花木や樹木では枝などで、冬には枯れてしまう草花や地上部のなくなる宿根草、野菜などでは付近の雑草などに、それぞれ寄生して越冬します。

黒星病

黒星病
発生時期について
4~12月
寄生する植物
花木(主にバラ、ハマナス、ノイバラなど)
被害症状について
葉に、淡褐色または黒色しみ状の斑点が生じます。斑点がだんだん大きく広がっていくと、やがて病斑部のまわりから黄色く変色し落葉します。
発生の特徴について
病原菌は被害茎や落葉した病斑上で越冬し、翌春、雨滴のはね返りなどにより伝染します。そのため、20~25℃程度の比較的高温で雨が続く時期(梅雨など)に多発します。
防除方法について
落ちた葉はこまめに拾って処分し、発生源をなくします。肥培管理ではチッ素過多にならないよう、バランスの良い肥料やりを心がけます。鉢植えの場合なるべく雨に当たらないようにします。手軽に使えるエアゾール剤では殺虫殺菌剤のベニカX、オルトランCやベニカDX、殺虫殺菌スプレー剤のベニカXスプレー、ベニカXファインスプレーが効果的です。発生前ならダコニール1000などを定期的に散布して予防します。発病初期にはサプロール乳剤、トップジンMゾルなども効果的です。
豆知識

炭疽病

炭疽病
発生時期について
春~秋
寄生する植物
草花、庭木、果樹など
被害症状について
主に葉に発生しますが、カキやトマトなどでは実にも発生します。黒褐色の小斑点がしだいに拡大し、斑点の内側が淡褐色~灰白色の大きな病斑になり、葉に穴が開いたり、葉先から枯れてきます。実に発生した場合は黒いすす状の斑点が拡大し、実が急に熟して腐ったようになって落ちます。
発生の特徴について
比較的、高温多湿を好み風雨などにより伝染します。その為、庭木、畑など屋外で栽培する作物で発生が多くなりますが、ランや観葉植物など室内であっても水やり時などの水滴のはね返りで感染する場合があります。
防除方法について
ランなどを室内で栽培する場合は風通しを良くし、高温多湿を避けます。発病葉は早めに取り除き、剪定した茎葉も処分します。発病初期の薬剤散布で発生を防除します。
豆知識

さび病

さび病
発生時期について
4~10月
寄生する植物
野菜(シソ、インゲン、エンドウ、ネギ、アスパラガスなど)、草花(ベゴニア、キクなど)、花木(ツツジ、サツキ、アジサイなど)、果樹(ぶどう、ビワなど)など多くの植物
被害症状について
野菜などでは主に葉で、始め白い小斑点を生じ、やがてその部分が盛り上がってきて褐色の小斑点になり、表皮が破れて黄、赤褐色の粉末が飛び散るようになります。ぶどうでは葉裏にオレンジ色のさび状粉(夏胞子)があらわれ、10月頃になって気温が下がると角張った褐色~黒色のかさぶた状のもの(冬胞子堆)が葉裏の表皮下に形成されます。発病が激しい場合は葉全体をさび状粉が覆い、葉が巻きあがるようにして枯死します。
発生の特徴について
さび病を引き起こす菌には同じ種類の植物体上で生活を繰り返す「同種寄生菌」と2種類の植物の間で交互に生活する「異種寄生菌」があります。冬に枯れる植物に寄生する「同種寄生菌」は、被害植物体上で越冬し、「異種寄生菌」は冬の間は『中間宿主』と呼ばれる別の種類の植物体上で越冬し、それぞれ発生源となります。
防除方法について
どのような病気にも共通ですが、チッ素過多になると軟弱に育つため病原菌に感染しやすくなるのでバランスの良い肥料で丈夫に育てることです。また、風通しを良くし、過湿などにも注意することが大切です。発生時期にベニカXシリーズ、サプロール乳剤などを散布して予防します。多年草であるアスパラガスでは、さび病(同種寄生菌)は被害茎に着生したまま越冬するので圃場では秋末に茎葉を刈り取り焼却して発生源をなくすことで発病を防ぐことができます。
豆知識

赤星病

赤星病
発生時期について
4~6月
寄生する植物
庭木(カイドウ、シャリンバイ、ビャクシン類のカイヅカイブキなど)、果樹(ナシ、カリン、リンゴなど)
被害症状について
葉の表面にオレンジ色の斑点があらわれ、その斑点が大きくなってくるにしたがって、葉裏に房状に毛ばだった円形状の病斑を生じ、被害葉は次第に枯れてきます。
発生の特徴について
赤星病はさび病の一種ですが発生の仕方が変わっています。病原菌は姿を変えて冬の間はカイヅカイブキなどのビャクシン類の葉や枝で過ごし、春になるとナシやボケなどに寄生します。春先、カイヅカイブキの枝先などに茶褐色のかたまりが見られます。これが冬胞子で、降雨による水滴などがつくと膨らんでオレンジ色の寒天状になり、そこでつくられた小生子が風などで飛散し、ナシやボケなどに寄生し発病します。
防除方法について
カイヅカイブキなどビャクシン類の葉や枝の上で越冬するので、ナシやボケの近くにこれらをなるべく植えないようにします。4月の発病初期に7~10日おきに数回、オーソサイド水和剤などを散布すると効果的。
豆知識
赤星病にとってのビャクシン類は、ナシやリンゴに寄生する途中の寄生植物と言う意味で「中間宿主」と呼ばれています。赤星病は、中間宿主となるビャクシン類さえ無ければ繁殖しません。逆にビャクシン類がそばにあるといくらナシやリンゴに殺菌剤をまいても意味がありません。そのためナシやリンゴの産地では、ビャクシン類を植えることを条例で禁止している市町村もあります。ちなみにリンゴ、カイドウなどに寄生する種類と、ナシ、カリン、ボケなどに寄生する種類は、症状は同じなのですが、別の病原菌です。

褐斑病

褐斑病
発生時期について
寄生する植物
草花、野菜、庭木、果樹など
被害症状について
発病初期には褐色の小さい斑点がぽつぽつと生じます。症状が進むと同心円状に斑点が広がり、斑点の上に黒い粒々(柄子殻)が見られます。被害は下葉から発生しますが摘芯した後の新芽に感染するとさらに被害が大きくなります。
発生の特徴について
風雨によって広がりますが特に高温多湿条件で病気の感染が助長されます。新葉よりも古い葉で発病しやすいです。
防除方法について
草花、野菜などでは日当たりや風通しを良くします。夏場は切り戻しを行い肥培管理をします。発病した葉はなるべく取り除くようにします。庭木、果樹などでは樹勢が弱ると発生しやすいので、適正な剪定・肥培管理をして樹勢を維持するようにします。
豆知識

ごま色斑点病

ごま色斑点病
発生時期について
5~7月、9~10月
寄生する植物
ベニカナメ、シャリンバイ、ビワなど
被害症状について
葉に小さな斑点を多数じ、やがて病斑の周辺がぼやけた紫~赤色になります。かなり目立つ病斑なので発病すると気が付きやすいです。病斑上にはかさぶた状の小黒点が生じます。さらに症状が進行すると激しく落葉し、樹が丸坊主になることもあります。
発生の特徴について
雨水などにより伝染するので梅雨期や秋雨期などで雨が多いと被害も広がりやすくなります。ベニカナメの垣根などでは一度多発すると毎年発生が繰り返されます。
防除方法について
早めに発病葉を見つけ処分します。落葉は株元に放置すると翌年の発生源になりますので、それらも取り除きます。病原菌は冬期には若枝などで越冬するので、休眠期に病枝を剪定除去することも重要です。薬剤散布は梅雨期、秋雨期を中心に行いますが、薬剤散布のみでは防除は不十分なので、発病した葉をこまめに取り除いたり休眠期の病枝を剪定するなどの栽培管理も大切です。
豆知識

灰色かび病

灰色かび病
発生時期について
3~12月(4~7月、10~11月、温室では12~4月に多く発生する)
寄生する植物
草花、野菜、庭木、らん類、球根などほとんどすべての植物
被害症状について
茎葉が溶けるように腐り、さらに病気が進行すると灰色のカビに覆われます。花では始め、花弁に水滴がにじんだ様な跡がつき、白い花では赤い斑点、色のついた花では白い斑点が多数生じます。病気が進行すると花が褐色になり腐ってきて、やがて灰色のカビに覆われます。
発生の特徴について
低温多湿を好むので春先~梅雨、秋口~冬の初め頃の気温がやや低く、湿度の高い、雨が多くて日照が不足しがちな時期に発生が多くなります。逆に真夏の高温期は発生が少なくなります。花壇などでは春先~梅雨の雨が続くときに発病しやすく、花弁が腐ってしまいます。また、冬の温室内などは低温多湿になりやすくシクラメン、プリムラなど冬に咲く植物の花で多く発生します。
防除方法について
湿度を好むので水のやり過ぎに注意し、なるべく風通しを良くして栽培します。枯れた部分にも病原菌が残っているので、なるべく取り除きます。病原菌は害虫の食害跡やしおれた花弁、チッ素過多により軟弱に育った植物組織などから侵入するので害虫を防除したり、咲き終わった花をこまめに摘み取ったり、肥培管理を適切にすることでも予防できます。殺菌剤ではダコニール1000、オーソサイド水和剤、ベンレート水和剤などを7~10日おきに定期的に散布して予防します。
豆知識
高級ワインの一つ、貴腐ワインの原料となるぶどうは、実は灰色かび病にかかったものなのです。しかし、雑菌に侵されていない純粋の灰色かび病は特定の気象条件でなければ発生しません。そのため残念ながら日本では湿度がある関係などにより灰色かび病にかかったぶどうは貴腐ぶどうにはなりません。ちなみに病原菌の名前が「ボトリチス菌」と言うので、ボトリチス病と呼ぶこともあります。

もち病

もち病
発生時期について
5~6月(5~6月に多く発生、ツツジ類では9~10月に発生することも)
寄生する植物
花木(アセビ、サザンカ、ツバキ、サツキ、ツツジ、シャクナゲなど)
被害症状について
担子菌に属するカビで、ツツジ類、ツバキ類だけに発生します。若い葉がその病名の通り餅を焼いたように肉厚になり球状に膨れてきます。始め、表面はつやのある淡緑色から黄緑色をしていますが、日の当たる部分では淡桃色や淡赤色になったりします。病気が進行すると表面は白いかびに覆われ、肥大部はつぶれたように干からび落葉します。
発生の特徴について
春と秋、降雨が続き日照が少ないと発生しやすくなります。また、古い葉や枝には感染せず、新芽などの若い組織から侵入し、菌糸の状態で越冬したものが翌春の新芽の展開と共に活動します。病原菌は植物組織内に侵入し、養分を吸収すると同時に、植物ホルモンであるインドール酢酸を生成し、これが細胞を刺激して異常肥大を引き起こします。ツツジ類では9~10月頃の秋芽にも発生することがあります。
防除方法について
普通、一度に多くの葉が病気になることはないので発病を見かけたら、胞子をつくる前、つまり白く覆われる前に摘み取って処分することが発生を抑えるコツになりますが、念のためダコニール1000、サンボルドーなどを散布するのも良いです。
豆知識

葉腐病(ブラウンパッチ)

葉腐病(ブラウンパッチ)
発生時期について
6~9月
寄生する植物
西洋芝(主にベントグラス)
被害症状について
直径10cm前後の大きさの島状(パッチ)に枯れてきます。多発すると枯れた部分が拡大し、枯れた部分がつながって不定形の枯れこみになり、最後には枯れた部分は裸地化します。
発生の特徴について
高温、多湿条件で発生しやすいです。またチッ素肥料過多になると発生しやすいです。排水不良、通気性の悪さなども被害を助長します。刈り取った芝(サッチ)を放置しておくと、病原菌の発生源になるので、適切な芝生管理が必要です。
防除方法について
芝生をあまり徒長させないよう、特にチッ素肥料の与えすぎに注意します。適正な肥培管理を行い土壌の透水性をよくし、風通しをよくすることで発生を減らすことができます。できれば水やりは早朝に行なうようにします。発生前から発生初期にかけて薬剤散布を行ないます。
豆知識

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