デザイン賞3冠ホースリール 巻きながら洗えるカインズの機能とデザインの設計
- 2026.01.28
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カインズおすすめの「巻きながら洗えるホース付きリール 15m」(2022年発売)は、散水後のホースリールの手入れや片付けのストレスを解消する機能を備えています。一見するとホースリールとは思えないデザインですが、その四角い箱の中には様々な工夫が施されています。
デザイン賞3冠の「巻きながら洗えるホース付きリール 15m」

2022年に発売した「巻きながら洗えるホース付きリール 15m」は、2022年にはグッドデザイン賞を、2023年にはレッド・ドット・デザイン賞とiF DESIGN AWARDを受賞。これまでに国内外のデザイン賞を3つ受賞しています。なかでも「レッド・ドット・デザイン賞2023(Red Dot Design Award 2023)」では、プロダクトデザイン部門「Garden Appliances and Garden Equipment」カテゴリーにおいて最も優れたデザインに贈られる「Best of the Best賞」を受賞しています。
「巻きながら洗えるホース付きリール 15m」が最初に発売されたのは2012年で、同年のグッドデザイン賞を受賞しました。カインズのオリジナル商品として初めてデザイン賞を受賞した商品でもあります。現在の「巻きながら洗えるホース付きリール 15m」はこれまでに2回のリニューアルを行っています。2012年が初代、2018年が2代目、そして2022年が3代目です。
カインズがSPA(製造小売業)宣言をしたのが2007年。当初のオリジナル商品は、ナショナルブランドの商品を色や模様の変更を行うくらいでしたが、徐々に商品開発の体制を強化。使い勝手も含めた商品デザインの質も徐々に高まっていきます。そして2012年に「巻きながら洗えるコンパクトホースリール」を開発し、グッドデザイン賞に応募しました。

改良を重ねていったホースリール
ホースリールの初代と3代目を開発した長坂義伸さん(プロSBU商品開発リーダー)にお話しを伺いました。
「ホースリールの開発が始まったのは2010年頃。そのときの商品開発の取り組みで出てきたアイデアが『ホースを汚さない』でした。
ホースリールに求められる機能として水圧やホースの巻きやすさなど様々ありますが、ホースの汚れに着目したのは当時の商品開発担当者だった私の実体験があります。庭での散水後のホースリールの手入れや片付けなどをストレスに感じていたのを解決したいと感じていました。
3代目を立方体のようにしたのは本体に部品がすべて入ったスッキリとした形で、ホースリールに見えないデザインにしたかったからです」

初代「巻きながら洗えるコンパクトホースリール(手動・自動)」はアイボリーの本体にグリーンを部分的に使用しています。側面を合わせて組み立てているため、接合部分に線が入っています。また、本体幅が狭いため組み立て製造が難しかったです。
2代目「まきながら洗えるコンパクトホース付きリール 15m MCG-15GG」(ホース10mもあり)はカラーを淡いグレーを中心にまとめあげ、ちょっと縦長にしました。初代同様、側面にビス穴があります。
3代目ホースリールのこだわりと機能
見た目は単なる四角い箱で、どこがすごいのかが分かりにくいかと思います。箱の外形はもちろんのこと、中身は様々な工夫をこらしている、そのこだわりと機能をみてみましょう。
3代目の「巻きながら洗えるホースリール 15m」は、ホースをスムーズに巻き取ることができ、さらに巻き取りながらホースを洗うことができるなど、「いかに衛生的に、気持ちよく使えるか」にこだわりました。
機能としては、シャワーノズルからの水を反射させる水受け部の形状を工夫し(意匠登録済み・特許出願中)、ホースを巻き取りながらきれいに洗える機構を考案。本体側面に収納されたハンドルや、本体背面に配置された給水ホースなど、視覚的な要素を最小限に抑え、シンプルな外観をデザインしました。また、本体カラーは現在の住宅や庭になじみやすいグレーを採用しています。
ホースの劣化を防ぐフルカバータイプ。ホースの出し入れ時に本体が倒れないよう、重心を低く設定しています。本体内部でホースが絡まったり曲がったりしないよう、ホース同士がくっつきにくい表面処理を採用しています。
さらに注目!3代目ホースリールのデザイン賞受賞の評価ポイント
ではここで3代目の機能性とデザイン性について、デザイン賞3冠をいただいた評価ポイントを見てみましょう。

(1) 機能性と意匠性を両立したキュービックフォルム
でっぱりが生じやすい持ち運び用の取っ手や巻き取りハンドル、シャワーノズルを本体に組み込み、スッキリとしたキュービックフォルムにしました。四角い箱に前後の板をはめ込んだ構造になっているため、初代や2代目のような組み合わせた線がありません。
もう1つの注目したいのが、給水ホースがついている場所です。従来品は持ち手の反対側についているものが多いですが、本品は持ち手と同じ本体の後ろ側につけたことでスッキリとしたデザインを実現しました。加えて、水栓につなげやすくホースがねじれにくいというメリットがあります。

(2) シャワーノズルの固定部
ノズルが本体にしっかりと止められ、キュービックフォルム内にすっきりと組み込まれています。固定部の力が弱いとノズルは外れやすくなりますが、逆に強いとノズルが傷つきやすくなります。ノズルは落としても割れにくいよう柔らかめの素材で作っているため、止めと固定の強さのバランスをとるのが実は難しいのです。

(3)巻き取りながらホースの汚れを洗う構造
ノズルから水が出て、格納したホースを伝ってホースの汚れを落としていく構造です。これを叶えたのがホースの巻取り方向です。従来品とは逆の方向にすることで、水流と巻取りをうまく組み合わせることができました。この部分については、意匠登録済み・特許出願中です。

(4)水受け部の形状
ノズルから出る水が水受け部にあたることで、水流が拡散しきれいに洗浄できるようにしました。


初代のデザインをオマージュ
初代のハンドルを見てみてください。どこか見たことがあるような感じがしませんか? そうです。3代目のハンドルと同じなのです。初代と3代目を開発した長坂さんは、初代をオマージュすべく3代目に同じ金型を使ったハンドルを起用しました。「遊び心」と長坂さんは話しますが、初代を開発した想いとリニューアルした3代目への想いを強く感じます。

カインズの商品開発とデザイン開発の歴史がわかる「巻きながら洗えるホース付きリール 15m」。10年以上の長い年月をかけて開発してきました。担当者が変わっても受け継がれていく商品開発の考えやお客様への想い。カインズの商品開発はこれからも進化していきます。
「巻きながら洗えるホース付きリール 15m」
https://www.cainz.com/g/4549509749264.html
まきながら洗えるコンパクトホース付きリール 15m MCG-15GG
https://www.cainz.com/g/4549509425212.html
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