カインズの想いを形にした「ゆっくりレジ」で、自分のペースで楽しく買い物
- 2024.01.17
- 商品・サービス
自分のペースでセルフレジを利用できる「ゆっくりレジ」。2021年末からサービスの構想が始まり、2023年には全国のカインズ20店舗に設置されています。カインズのコアバリュー「Kindness」を体現したゆっくりレジが誕生した経緯や想いをご紹介します。
お客様が抱く不満やストレスから浮かび上がってきた

ゆっくりレジの構想が生まれたのは2021年末。カインズ店舗を利用されるお客様が抱いている不満やストレスは何かをリサーチしているときに、レジに対する課題が浮かび上がってきました。そこからサービスのデザインが始まり、試作で様々な検証を行いました。
ゆっくりレジの利用者は、セルフレジの操作に慣れたい方や、孫や子どもたちに経験させたい方、後列や人の視線を気にせずセルフレジを使いたい方を想定しています。ゆっくりレジには店舗のメンバー(スタッフ)がコンシェルジュとして待機し、操作に困ったり迷われたりした場合、もしくはセルフレジを学びたい場合など、すかさずお客様のご要望を解決します。
自分のペースでセルフレジを利用できる

デジタル化により、小売業界の買い物や会計方法も手軽で効率的なものが増えました。中でも、自分で商品をスキャンして会計するセルフレジが急速に普及しています。待ち時間の削減やプライバシーの保護などのメリットがある一方で、操作に不慣れな高齢者、身体が不自由な方、子連れのご家族など、自分のペースで利用したい方にとって、早いことを良しとするセルフレジの雰囲気を敬遠してしまう方もいます。

こうしたお客様の声が構想のきっかけとなり、自分のペースでセルフレジを利用できる「ゆっくりレジ」が生まれました。重要視したのは、従来のセルフレジが持つ「効率的で早い」ことではなく、「セルフレジに慣れたい時」「子どもに経験させたい時」など、ゆっくりできるからこそ意味を持つ使い方を、利用者が様々に見出せることです。

利用者の気持ちに配慮したデザイン

「ゆっくりレジ」は、利用者の心理面を配慮したデザインを採用しています。レジスペースのパーテーション構造は、程よく他者の視界を遮りつつオープンな空間を保ち、外から見えない不安を解消し、困った場合は店舗メンバーがすぐに気付けるようにしています。

レーンを区別せず通常のセルフレジのお客様と同じ動線に配慮し、ゆっくりと会計する利得性をビジュアル化することで、誰でも使えることを伝達します。これにより利用者の自尊心を守りながら気兼ねなく使える「ゆっくりレジ」を実現しました。
このように、利用者の心理面に配慮したデザインを採用することで、利用者のストレスを軽減し、より多くの人に安心して利用いただくことができました。
カインズのコアバリュー「Kindness」を体現するゆっくりレジ

困っている人に声をかけ、問題を一緒に解決する。こうした取り組みにはお店で働くメンバーのオペレーションが欠かせません。
カインズの社名の由来で、コアバリューの一つでもある「Kindness」は、私たちが最も大切にする言葉です。「ゆっくりレジ」は、多くの店舗メンバーの「Kindness」により実現することができました。
体系化された店舗オペレーションの中でもこの取り組みに対して「こういった活動がしたかった」と、メンバーひとりひとりの「Kindness」への想いが「ゆっくりレジ」により顕在化され、同時にセルフレジを敬遠されていたお客様の不満を解消しています。
■ゆっくりレジに関する調査
※ゆっくりレジの前年比較対象は通常セルフレジ(前年に同プロダクトは存在しないため)
○セルフレジ全体の利用率(前年比)
・利用率の向上(10ポイント改善)
○会計にかかる時間(前年比)
・セルフレジはより早く(3.8ポイント改善)
・ゆっくりレジはよりゆっくり(2.4ポイント上昇)
○セルフレジのアイドルタイム(前年比)
・セルフレジ(1ポイント改善)
・ゆっくりレジ(5.4ポイント改善)
○セルフレジを敬遠していたお客様の評価指標
・今後もセルフレジを使いたい(15.2%の改善変容)
・今後も利用し続けたい(8.8%の改善変容)
<調査概要>
調査時期:2022年5月16日 ~20 22年6月26日
サンプル数:204
調査方法:インターネット調査とインタビュー
調査対象者:カインズ大平店利用者
レジは、お客様に「楽しかった」「いい買い物をした」「安心して買い物ができた」と思っていただける大きな接点となる場所です。カインズのお店で買い物をしてこうしたの思いを多くのお客様に感じていただけるよう、引き続き「Kindness」の気持ちをもってサービス改善に取り組んでいきます。
グッドデザイン賞2023
「ゆっくりレジ」は、グッドデザイン賞2023を受賞しました。審査員のコメントをご紹介します。
○審査員コメント
少子化による人口減少が進む中、自動化やセルフ化は多岐にわたり導入されることが予想されており、小売業界も例外ではない。ただ実際にセルフレジを使用すると、同じ商品をダブって登録してしまったり、複雑な決済方法の中から自分の希望方法を選択しなくてはいけないなど、案外難しい処理が必要となることが多い。「ゆっくりレジ」はそんな戸惑いが起こることも考慮し、困った時はスタッフがサポートしてくれる。その結果、操作に不慣れな高齢者、身体が不自由な方、子連れのご家族など、いろいろな背景をもった顧客が自分のペースで購入できるという安心感のある仕組みを実現している。一人ひとりの思いやりで、社会変化も柔軟に受け入れることができると証明している良い事例だ。
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