ラクに楽しく時短調理ができる「レンジで楽チン」シリーズの開発秘話

2024.09.13: 商品・サービス

2020年から販売しているカインズの「レンジで楽チン」シリーズは、食材を入れて電子レンジで「チン！」するだけで、カレーや肉じゃがなどの煮込み料理、魚や肉を使った蒸し料理、焼き料理などが簡単に時短調理できる「楽カジ」アイテムです。見た目も機能もシンプルですが、開発担当者のこだわりが詰まった一品はどのように開発されたのでしょうか。

カインズらしい「家事をラクにする」アイテムを開発するには？

カインズが大事にしている「毎日の家事をラクに楽しく」という考えの中で、商品開発担当者は新しい調理グッズの開発を模索していました。そんな中、着目したのが電子レンジ。時間の短縮などを目的に、電子レンジを調理に使うことが一般的になっていることに気が付いたのです。それまでカインズでは取り扱いがなかった、電子レンジを使った「楽カジ」商品の開発がスタートしました。

商品の質も調理の完成度も追及

陶器製・プラスチック製・シリコーン製の３タイプで展開する「レンジで楽チン」シリーズ。
まず着手したのは、陶器製の開発です。

電子レンジから出るマイクロ波に反応して発熱する特殊な成分を陶器の中に練りこむことで、食材だけではなく陶器全体が発熱し、短い時間でもアツアツ料理を作ることができます。

発熱成分１個あたり、何分でどのくらい発熱するかを計算しながら、陶器に練りこむ量を調節し、調理テストを何度も行いました。時短はもとより、調理の質も追及しての開発でした。

主食のレンジ調理＝「楽カジ」の魅力をより多くの方に

カインズでは初となる、電子レンジを使った「楽カジ」商品の開発に成功した担当者。「もっと安価でお客様に手に取ってもらいやすい商品を実現する素材はないだろうか……」。模索してたどり着いたのが、プラスチックを使うというアイデアでした。

陶器製の商品としては、カレーをつくれるポッドや、魚や肉を焼けるプレートをラインアップしましたが、今回はそうしたおかずではなく、ごはんやパスタという主食をターゲットにすることにしました。頻度が高い主食の調理を通じて、レンジによる調理がラクで楽しいことをより多くのお客様に実感していただきたいという思いからです。こうして、ごはんメーカーやパスタメーカーが誕生したのです。

収納もラクになれば、調理はもっと楽しく

陶器製・プラスチック製と開発を進めてきた担当者。「もっともっと、家事をラクに楽しくしたい」と、熱い想いは止まりません。カインズのキッチンアイテムらしさをさらに模索して、シリコーン製にも着手しました。柔らかく変形させることができ、耐熱性も高いシリコーンで、収納機能を兼ね備えるスチーマーを開発しました。

器はお皿に、そのまま食卓へ

また、共通する「楽カジ」なこだわりポイントとして、調理後そのまま食卓に出してお皿として使っても違和感がないデザインがあります。

器を移し替えることなく洗い物が減らせるのも、カインズらしい「楽カジ」なこだわりポイントです。

回転式の電子レンジでもOK 試行錯誤のパスタポッド

電子レンジで使用する調理器具で重要なのはサイズです。どの商品も、回転式のレンジで円滑に使用できるよう、横幅より短い奥行の内寸に合わせた大きさで設計しています。陶器製のパスタポッドは、そもそも調理するパスタの形状から横長のデザインとなり、器そのものの強度を確保するための「厚み」の調整が大変でした。どの商品も最低３種類のレシピで調理テストを行い、形状や強度に問題なく、しっかり美味しく料理ができあがることを確認して、商品化が決まりました。

「レンジで楽チン」シリーズのレシピは、「楽しさ」のレシピ

「レンジで楽チン」シリーズには、調理レシピが載っているミニブックが付いています。

電子レンジを使う調理器具は世の中に様々ありますが、使用しているうちに用途が限定的になってしまいがちです。
カインズの「レンジで楽チン」シリーズが目指しているのは、「時短調理をラクに楽しく」。
時間を短縮して調理をして、そのまま食卓に出すことで、移し替える手間や洗い物を減らし、もっとラクになる。
さらに商品を買ってくれたお客様に、「いろいろな調理ができる」と気づいてもらうことで、調理することがもっと楽しくなる。
そんな思いから、レシピの一例を載せたミニブックを付けることにしたのです。

「レンジで楽チン」シリーズのレシピは、「楽しさ」のレシピなのです。