ザスパの元ボールパーソン白石智之選手はコンディション管理で「魅せる」サッカーを表現【おせっカインズ 12】

ザスパの元ボールパーソン白石智之選手はコンディション管理で「魅せる」サッカーを表現【おせっカインズ 12】

2023.08.31
おせっカインズ

前橋育英高校出身の白石智之選手は、ただいま子育て真っ最中。高校生のときにザスパクサツ群馬のボールパーソンを務めたときとプロになってからの見える景色の変化や、コンディション作りなどをお聞きしました。

子どものオムツ交換と寝かしつけを絶賛勉強中

今年の春に初めての子どもが誕生しました。子どもはとにかく可愛くてしょうがないです。練習から疲れて帰ってきても顔を見たら疲れなんて吹っ飛びます(笑)。家族には本当に感謝しています。

育児に関しては、奥さんと具体的に役割分担を話して決めたというのは特にないです。ありがたいことに奥さんが「サッカーに集中して欲しい」と言ってくれているので、そこは優先にしつつ、家にいるときは夜のお風呂は自分が担当して、オムツ交換と寝かしつけについては絶賛勉強中です(笑)。

休日はカフェでリフレッシュ

CHOOSE YOUR COFFEEのスタッフがデザインしたTシャツ。コーヒー豆と白石選手の背番号14が、サッカーのフォーメーションをイメージして配置されています

中学生のときに所属していた前橋FCの先輩が、前橋市でCHOOSE YOUR COFFEEという自家焙煎のカフェをやっていて、その店に最近はよく行っています。

コーヒーはほんのり甘い系のラテが好きですね。苦みがあるのが苦手なのと、お昼以降にカフェインを摂ると夜に眠れなくなるので気をつけています。

キャンプは好きですが行かないです。You Tubeの動画見てキャンプしている感じを楽しんでいます(笑)。キャンプはアイテムが多いじゃないですか。揃えたいけれど、僕、片付けが苦手で食器洗いとか片付けのことを考えるだけで行くのが嫌になってしまいます(笑)。

前橋育英と敷島

高校は前橋育英で、高1の時に何回かザスパのボールパーソンを体験しています。平日、授業が終わってから自転車で正田醤油スタジアム群馬に行きナイトゲームを担当しました。登利平のお弁当をもらったのがうれしかったですね。

ボールパーソンはとてもピッチに近い場所にいるので、選手の動きに迫力を感じるし、サポーターの様子も見れる。高校生とはほど遠い世界で雰囲気はすごいなと思いました。将来、ここに立ちたいなと思いました。

前橋育英でボールパーソンを務めたときとザスパで試合デビューしたときとで、スタジアムにいるときの気持ちの違いは……これまで「応援する」という立場を経験していたけど、プロになって「こんなにも応援が力になるんだ」と感じました。苦しい時とか足が止まってしまった時に一歩前に踏み出させてもらえるような、うまく言葉で説明できないですが不思議な力を感じたのを覚えています。

高校は選手権のときは応援がすごかったですね。高2のときに全国選手権に出させていただいて、高3のときの県大会の決勝はここ(取材場所のアースケア敷島サッカー・ラグビー場)が聖地で、試合は自分が退場したこともあって負けてしまいました。泣きながらピッチを出て、そんな場所で今、プロとして練習しているのは不思議な感覚になるし懐かしくなります。

高校のときは風が大変でしたね。前橋育英は校舎と練習場が離れているんですよ。自転車で移動するのが大変でした。それに前橋育英の練習後の向かい風は地獄でした(笑)。疲れて自転車はこげなくなって進まないし。はじさん(細貝萌選手)、ユウ(田部井悠選手、現・レイラック滋賀FC)、一真(岡本一真選手)も、みんな通ってきた道なんですよね(笑)。

チームプレーが魅力のサッカー

父は僕に野球をやらせたかったのですが、野球はボールが小さいし硬いしで当たったら痛そうな印象があって。ボールが怖かったんですよね、しかも野球はボールが速いし。サッカーは痛そうじゃなかったので始めました(笑)。

サッカーは、1つのプレーで多くの人を感動させることができるところが楽しいなと思います。団体競技なので、お互いが助け合ってゴールに向かったり守ったり。チームスポーツの素晴らしさを感じることができます。

純粋に「サッカーが好き」という延長線の中で、もっと深い「プロの世界に入りたい」と思いました。プロを意識し始めたのは中学生くらいですかね。

学生からプロへ、それぞれの年代で見た「新たな発見」

ずっとサッカーをやっていて、「新たな発見」を感じることがあります。大学を卒業してプロ1年目のときは自分よがりなプレーが多かったんです。経験のある選手から怒られながらアドバイスをもらったり、その後、トライアウトに行ったりといった経験をして、「このままじゃダメだ」と気づかされました。

僕のサッカー人生は、その年代ごとに指導者に恵まれてるなって感じます。高校時代には山田先生(前橋育英高 山田耕介監督)から「サッカーが上手いだけじゃダメだぞ」とサッカー以外の人間的な部分を教わりました。プロになってからは、監督やコーチにチームとして求められることに応えながら、自分の特長を出していかないといけないことを教えていただきました。

それってかなり難しい作業なんですけど、それができる選手がプロとして生き残っていく様子を見てきたので、そういう選手に自分もなっていければなと思います。

ファンや観客をワクワクさせたい

僕がサッカーを大好きになったり、もっとうまくなりたいと思ったりするきっかけになったのが、ロナウド選手やネイマール選手とかメッシ選手とか、プレーで魅了する選手を見てワクワクしたんですね。そういう憧れの選手みたいになりたいなという意味も込めて、サポーターの方に何か一言書いてくださいと言われたときは「魅せる」と書いています。

プロは勝たないといけないし、体張ったりとか、泥臭いプレーは大事なんですが、そういうのをベースにやりつつも、同時にファンやお客さんをワクワクさせたいです。

ふだんの生活で意識していることは、「日常からサッカーを意識する」ことです。人生においてサッカー人生というのは非常に限られた時間なので、選手として長生きしたいですね。そのために食生活を意識しています。若いときは何でも食べていたのですが、ここ数年は食材や栄養を特に考えるようになっています。シーズン中はグルテンフリーなどに取り組んでいて、ケガをしにくい体になっている感じがしています。

今は試合でも練習でもGPSをつけていて、走行距離やスプリント数などのデータをチームが出してくれるので、それをパーソナルトレーニングで見てもらって、状況に応じてメニューを提案いただいてます。その方には6年くらい前からお世話になっていて、今は毎週1回行っています。

ファンへのひとこと

今年は、チームとしていいシーズンを送れていて、さらに上を目指せる状況にいます。みんなが持ち味を出せているし、大槻さんの戦術や選手を見る目がすごいなと思います。この夏は選手全員で戦わないといけないし、サポーターも含めてみんなで上を目指して新たな景色を見たいとみんなが思っています。

ザスパファミリーのみなさん、毎試合、最高の応援をありがとうございます。残り試合1つでも多く草津節ができるよう、チーム一丸となって闘います。みなさん一緒に戦ってください。

インタビューを終えて

お子さんが生まれたときはチームの方からお祝いをいただいたとにっこり笑顔の白石選手。そして、白石選手にとっての「敷島」は今でも特別な場所であり原点なのかなと思いました。試合では表情険しくボールを巧みに操りながら、前へ前へと攻め入る様子がワクワクします。これからも「魅せる」プレーに注目したいです。(T1)

プロフィール

白石 智之(しらいし ともゆき)
ポジション:MF
背番号:14
身長:170cm
生年月日:1993年6月10日
体重:64kg
出身地:群馬県高崎市
利き足:右
所属履歴:前橋Jrユース→前橋育英高→法政大→アスルクラロ沼津→グルージャ盛岡→カターレ富山
https://www.thespa.co.jp/game/2023/player/14_shiraishi/

個人SNS
https://twitter.com/tomoyukishira
https://www.instagram.com/t.shiraishi_official/

カテゴリー:
おせっカインズ

このコンテンツをシェアする